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「34歳無職さん2」を読む [読書]


34歳無職さん 2 (フラッパーコミックス)

34歳無職さん 2 (フラッパーコミックス)

  • 作者: いけだたかし
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2012/11/22
  • メディア: コミック



発売日に購入して、読む。

「保管庫」を知ってから何年目だろうか。




相変わらずなのだが、1よりサービスショットがやや増えた感じがする。
(連載中だしね。)
おお、そういえば、冒頭からいきなりの入浴シーンではないか。
(しょっちゅう入浴シーンはあるが。)

2巻にして、無職さんの「前の生活」を垣間見させる部分が描かれているが、
まあ、これはツイッターで書くレベルの事柄が、淡々とつづられる作品ですな。
(ブログレベルではない)
そこが良くて読んでいるのだが。


コタツは大問題だ。
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「34歳無職さん」の緊張感 [読書]

いけだたかし先生、「34歳無職さん」重版おめでとうございます。

それでまた読み返してみたわけだが・・・
この作品の、ある種の緊張感はどこからくるのだろう。 なぜ突然緊張感なのか?自分。

全体にゆっくりした時間が流れるこの作品に、そこはかとない緊張感が漂っている。のか?


まずは、先のエントリにも書いた通り、全般に通底している「キチンと」感が一つ。
それは、「無職さん」の「真っ当な人間の資格を失いたくない」という意識と読者がシンクロして生まれる。
(いろいろな読者のブログで、キチンとしていると書かれている「無職さん」はどんな気持ちだろうか(笑 )

いけだ先生の、ページに「華」という都合もあるけど。

もう一つ気が付くのは、購買活動の場面。
「無職さん」自身も言っているように、本屋で本を買うのも社会参加の一つだ。
というか、現在の社会生活にはお金がついてまわる。 その社会の中で一年間の無職を貫くのは、
節約が条件になる。 ならない人も居るが。
でも社会と断絶しては生きていけない。掛け値なしで生きていけない。
結果、多くの回で何らかの購買活動が描かれている。いや、むしろ、「無職さん」の生活では、購買活動が主な社会生活になる。
これが緊張感を醸成する。

まあ、掃除機を買うこと、買ったことを何回も引きずっているので、読者は通常の買い物も「大丈夫かー」と
気になるわけだー。

でも何で「無職さん」の緊張感? 自分?
明るいとか、ポジティブというのは、緊張感に関係あるのか? いやー・・・
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「34歳無職さん」メモ2 [読書]

暇なわけでは(全く)ないのだが、時間の無駄遣いをする。


34歳無職さん 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)



「34歳無職さん」の売りは何だろう。
帯にある「“無職系女子”の何気ない日常」と言っても、考えようによっては、結構過酷な状況にあるのはすぐに分かる。ファンタジーじゃないだろ? まさか、これを一般中高生は購読しないだろ?
(設定には、まだ面倒な人間関係があるが、2巻以降のネタばれになる)

色々な作品でネタになっているが、現代日本で収入が保証されない状況は笑えるぐらいきつい。

その状況の中で、1年間何もしないと決めるのは、特別な判断かもしれない。
やっぱりファンタジーか。 非日常じゃんか。
時間制限のついたファンタジー。 期限を越えると暗転する保護区。
(自分は閉域に関心があるので、何でも閉域に見える。)

そのファンタジックな状況の中で営まれる日常。
掃除、洗濯、布団干し、食事、お茶、片付け、入浴、買い物・・・
ゴミ出しは失敗することもあるが、多くの日常的営為はキチンとこなされていく。
いけだ先生はきっと綺麗好きだな。

きっとこの淡々とした「キチンと」感が売りなんだろう。
(ちとネタばれすると、無職さんは結婚経験があるので、基本的スキルは身につけているのだろう。)
「キチンと」感は背景などでも表現されている。

私は憧れる。 激しく身を燻されるように憧れてしまう。
仕事中心の生活をしていると、日常的営為を「キチンと」こなすのは難しい。
生活の「キチンと」感は低下していく。

そういう意味でも、この作品はファンタジーなのだろう。 やっぱり非日常だ。

そうした設定の中で、いけだ先生は時々サービスショットを混ぜる。
最初のページからそうだし、無職さんが時々見せるドジッ子ぶりもそうだろう。
そのサービスショットが「キチンと」感とコントラストをつくって、読み進む手掛かりを作っていく。



追記

このエントリは不適切だな。 自分。

無職であることをファンタジックなどと言ってはいけない。

また、日常的営為ができないのを仕事のせいにしてはいけない。

「34歳無職さん」の「キチンと」感は、良きものであり、かつ息遣いが聞き取れるリアルなものだ。
だらしないのは、自分のパーソナリティだろ? それでキチンとした生活に憧れるのはしかたないが(笑

その「キチンと」感の元、日常的営為はささやかかもしれないが、その繰り返しの中で季節や月の満ち欠けを感じることができるなら、十分豊かなのだろう。
食器を洗う水に季節を感じるくらいは、自分でも知っている。

この作品は、ささくれた気持ちを反省するのに、良い「鏡」にもなるということかな。




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「34歳無職さん」を読む [読書]

またメモだよ


34歳無職さん 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

34歳無職さん 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

  • 作者: いけだ たかし
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2012/02/23
  • メディア: コミック



コミックづいている自分だが、「振りだしに戻る」という感じで、いけだ先生の「34歳無職さん」を購入。
先にも書いた通り、まずネットでどなたの「ほかんこ」かも知らずに「34歳・・・」を読んだのが、コミック表現に再接近した発端だった。 で、結局、発端が単行本になったら購入しかないではないか。


ほとんど、期待通りであり、サプライズはない。 いい意味で。


この作品こそ、文言で何か言っても無駄なだけ。 とにかく体験すべき。
(作品の本性からして、サプライズはないので、そういうのがダメな人は無理。 かと言って癒し系ともいえない。)
ほかんこで中心になるネタを知っていても、ネタバレのガッカリ感も起きない。



私にとっての謎は、無職さんが就寝の前後だけメガネをかけること。 寝るときは枕元にメガネを置く。
コンタクト使用者は、そうするのか?
(私は、特殊コンタクト者なので、それも単眼なので、わかりません)


強いてメモしておくとしたら、この作品は男性が読むのと、女性が読むのでは感じが違うかもしれない。
(自分、子供のころ、デュシャンの「泉」を見て、絶対女子は違う見方をしていると、固く固く信じていた。)
自分はオバサン化して読むと、「そりゃ違うだろ」というところがあった。 作品のできにはあまり関係ない。 偽のオバサンだし。

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「あいうら」を読む [読書]

またコミックスの感想かよ(自分


あいうら (1) (角川コミックス・エース・エクストラ 32-1)

あいうら (1) (角川コミックス・エース・エクストラ 32-1)

  • 作者: 茶麻
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/02/03
  • メディア: コミック



いや、だからメモだって(自分


「あいうら」は珍しく、偶然買ったのではありません。 ニコニ○でずーと読んでました。
だから、わざわざコミックスを購入することにやや躊躇があったのだが、やっぱり買ってしまいましたね。

別にJK好きというわけではないです。
(むしろ、最近の娘さんたちは怖いです。 恐れてます。 息子たちが高校生の時、いろいろとお話を聞きました。 こちらとしては、対抗上「親父狩りに遭いかけた」級の話を繰り出すしかすべがなかった、くそー)


まず純粋に面白いし、安心して読めるところがいいですな。
「なにもおきないよう」な日常を描いている点は、他のレビューでも「学園日常物」とでも言うべきジャンルに含まれると指摘されています。 なにか画期的なことや、非日常的イベントがあるわけではありません。
代表的(?)な学園日常物は、例の女子高生バンドのシリーズがありますが、一度アニメ版を見ただけですが、私には耐えられませんでした。 なんだかイタタマレナかった。 平沢つながりでMAD動画は見ますが。
しかし、「あいうら」には素直に笑えるギャグがあります。 ギャグで笑わせる上で、キャラの設定も効いてます。

このままだと、四コマ漫画の基本を押さえた、オーソドックスな作品ということになりますが、「あいうら」にはキャラの可愛らしさという武器があります(流石ニコニ○出身、茶麻さん)。 かなり頻繁にキャラを見せるコマがあります。 人によっては何かに似ていると言うレビューもありますが、可愛らしさの得点はかなり高いのでは。

可愛らしいキャラが、「センスのいい」(品のいいと言い換えても可)ギャグをとばすので、まあ、なかなか楽しめるわけです。 キャラ設定はそういう意味でも効いてる。


しかし、日常物は「サザ○さん」を上げるまでもなく、「家庭」をステージとしていましたが、いまや「家庭日常物」は描けなくなったのではないですかね。 「家庭」での「日常性」は最早ファンタジーですよ。 まんまCG映画です。 なんとかの夕日ですよ。
むしろ、「家庭」での「日常」は、「なにもおきない」とは言えないスペクタクルやホラーです(笑)。

それで架空のJKという「閉域」での「日常」を描いた漫画が、安心して読めるのかも(特に自分)。
タグ:あいうら
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「ささめきこと」メモ アングルの意味 [読書]

またしても「誰得」なメモなので。


ささめきこと 5 (MFコミックス アライブシリーズ)

ささめきこと 5 (MFコミックス アライブシリーズ)

  • 作者: いけだ たかし
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2009/09/23
  • メディア: コミック



一部では「迷走」が続いていると思われている5巻。 私はシリーズの中でも好きな巻ですな。
何しろ、6巻冒頭に起きる風間の「バースト」を準備する巻ですから。
あと、風間とハチがバスの中で対話するシーンは、やはり必殺シークエンスでしょ?
・・・っていうか、自分、登場人物の中でもハチが好きなだけじゃ。


そもそもいけだ先生のコミックスを探していたのは、何年か前にネットで「34歳無職」が話題になったからで、その保管庫を見ていて、パースの取り方というか、アングルの操作が上手い先生だなと思っていたからだった。
(結果、誤って「ささめきこと」にハマッている)
少年漫画の素養が「全く無い」ので、一般性があるメモなのか、甚だ疑問だが、ささめきこと5巻でもアングルの操作が光る。

基本は、地謡の部分というか、登場人物の「見せ場、聞かせどころ」ではないコマは、アングルを振ってパースをつけていて、一方「見せ場、聞かせどころ」のコマでは、描かれた人物(見ているはずの人物)と同じ「高さ」で描かれている。 空間は無いこともある。
(何を言ってんだか分からない、自分。)
つまり、空間が表現されているコマは、読み手に客観性を維持させていて、逆に空間表現が省かれているコマでは、読み手は客観性を失って、感情移入してしまう仕組みになったいる。 
(知らない間に、村雨アイや風間アイで見ている)
この基本と、アップ、引きの組み合わせで、微妙に巻き込みを誘導しているというわけだね。 アップと引きにアングルを絡ませていると言った方が普通か。映画では。

じゃあ、6巻冒頭の風間「バースト」のローアングルは?
地謡にも「畳み掛ける」ところがあるでしょ? シテも激しく舞うところでは、うたっていないよね。
一度大振幅で振っておいて、風間が落ち着いていくのと、読者の感情の波をシンクロさせていくという・・・。
「バースト」をスクエアに見せるのは矛盾するし、まあ、全部同じ構造で統一されていないのはあたりまえだし。

こういった表現が可能というか、読者が意識せずでも読み取れるメディアとして、漫画はスゴイね。
ぼーと読んでいて、そーなるメディアはなかなかない。 文章では、そーはいかない。
映画やテレビはちと拘束度が高すぎる。 特に映画はぼーと見るものではない。
我が国が国を挙げて教育しているのは、そういうぼーと漫画を読む「姿勢」の教育だな。 スゴイ。
なんとか、これを活かしたいものだ(誰が?)。


しかし、正直言うと、ささめきことの村雨と風間は、あまり好きなキャラクターでは無いんだよね、自分。
特に風間。 でも、だんだん読み進めていくと、風間がかわいく見えてくるのは流石プロの技。 
単にヤラレテイル自分。


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「あれっ」の涙(ささめきこと読書メモ) [読書]

そもそもコミックの感想を文章で書くほど、アホなことはない(誰とく?)。
だから、これはメモ。


ささめきこと 2 (MFコミックス アライブシリーズ)

ささめきこと 2 (MFコミックス アライブシリーズ)

  • 作者: いけだ たかし
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2008/04/23
  • メディア: コミック



基本、泣きの漫画である「ささめきこと」の中で、もちろん風間の大号泣や、村雨の涙の告白も泣かせどころではあるが、最もコタエるのは、何回かでてくる、無意識の涙じゃないか? 泣いている本人が「あれっ」となる涙。
何でそうなるかは、読めば感じられる通りなので、書くまでもないが、読者は引きずりこまれる。 涙の純度が高いっていうか。

第一話の最終ページの村雨からしてそうだが、風間やコイの場合は、自意識の無い涙のシーンがある。
ここがオイシイのは、「狂言回し」の二人、ハチと蒼井さんが語り合っているから、我々はいけだ先生にヤラレテいるのだ。
(そもそも、「ささめきこと」というタイトルに反応しているターゲット男子、女子はすでに術中にはまっているのだが。 しかし、このコミックスのターゲットはどういう設定なんだ?)
登場人物本人も気付かない心の揺れは、コミック表現が得意とする情景だが、とても上手く引きずり込んでくれるいけだ先生に感謝、感謝。
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「ささめきこと 9巻」を読む [読書]


ささめきこと 9 (MFコミックス アライブシリーズ)

ささめきこと 9 (MFコミックス アライブシリーズ)

  • 作者: いけだ たかし
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2012/01/23
  • メディア: コミック



 まずお断りしておかねば。
私はつい1、2週間前から、間違って「ささめきこと」を読み始めた、超「初心者」である。
4年もの長きにわたって、この物語につきあってこられた諸先輩方とは、年季の入れ方がちがうのである。
興ざめな感想だが、お許しいただきたい(誰にだ?)。

まずコミックスの3巻から読み始めたのが「間違い」だった。
年甲斐も無く鋭角にハマる。 あの3巻の終わり方、ガッと盛り上げて、そのまま中断はズルい。
リアルタイムで読んでいた諸先輩方は、どうやって息をしていたのだろう(笑。

まあ、いけだ先生へのある種の信頼があるから、息はできたかも。

ところで、「ささめきこと」というタイトルは、とても良く考えられている。
小声で話す、ひそひそ。 大っぴらには、世間様に公言できない。
「閉域」だろうか。 女子をスキになってしまう女子と、その特定の女子を好きになってしまった女子の恋愛。
ユリと言うのだろうか。 さらに村雨と風間は自己矛盾を抱えている。 取替え不能な、大切な友達に恋愛感情を抱くという矛盾。 村雨は最初からだが、風間は問題の3巻から意識する。
「閉域」の中での「矛盾」・・・、甘い破綻、破滅の匂いがする。
しかし、ハチが「あれはもう恋なんかじゃない」と言う通り、すぐに破れてしまうだけの恋ではない。
(この台詞は、効いたなー)

「ささめく」とは、沈黙ではない。
小声ではあるが、何かを伝える。 人から人に、さざ波が伝わっていく。
「閉域」での「矛盾」を乗り越えるには、閉じた世界に「やぶれ」をつくるのがセオリーだな。 うん。
ハチとミヤコ、朱宮くん、まゆとコイ。 普通なら孤立する関係の村雨と風間の近くには同種、別種の「個性派」が配されている。漫画だからね。
そもそも第一話から、ノーマルで天然のキョリちゃんが混ざっているではないか。
(最終巻ではキョリちゃんが最後の理解者として抱擁=みごと回収される)
それらの個性派がからむことで、閉じた世界にほころびができ、村雨と風間の矛盾は乗り越えられるわけだ。
お話に完成度を求めるユリ物読者の諸先輩方には、このキャストたちは賛否両論のようだが。
(特に下級生の二人は、出てきて途中終了のような感じになるのだが、村雨に別の関係を意識させるには朱宮くんでは弱いのだよ。 まあ、結果使い捨てか)

ささやきから、小声で歌えるぐらいの感じでフィナーレとなる。
アリバイは、いけだ先生がカバー裏に書いている。「彼女たちのたたかいはこれからだ!」
家族は良き理解者ばかりのようだが、それではまだ閉じている。 開放系とは言わないが、「閉域」ではない世間様に、「恋なんかじゃない」感情をもって、「波風」を立てても出ていくことを予告して、この物語は終わる。
「きれいな」終わり方は、これまた諸先輩方には賛否両論のようだが、先ほどのアリバイで何とか。

いけだ先生は、風間が図らずも生徒会長になって、学校の雰囲気が変わるという風に描いているのだろうか。
女子と女子でも「普通に恋の話」として話題になるように、なったのだろうか。
村雨と風間の関係は、まあ、逆転している。 ドジッ子のトレーニングをしていた村雨は、最終巻では立派なドジッ子ではないか。 どちらかが立ち役になるタカラヅカではなく、お互いに女子を女子として愛しく思う関係。(空想だなこれは・・・) だから普通の名無しさんも認めるのかな。
しかし、これはハードル高い。 ダメな女子とダメな女子のダメなカップルは承認されないのか? ハチとミヤコはどうなんだ? まあ色々あるだろう。

ささめくべき関係は、大声ではないが、静かに歌い、主張できるのが、一つの良い世界なのだろう。
ただのオジサンの感想。 今回は物語の構成に偏ってるな。
内容というか、絵としては、「無意識の涙」について、書いて置きたいが、今晩は時間切れ。


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海街ダイアリー4を読む [読書]

吉田秋生先生の海街ダイアリー4を読む。


海街diary 4 (flowers コミックス)

海街diary 4 (flowers コミックス)

  • 作者: 吉田 秋生
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2011/08/10
  • メディア: コミック




1年前にも、自分は同じようなことを書いているが、実際の人生は、もっとエロで、グロで、バイオレンスで、スカトロなんかもあるわけだが、海街の登場人物たちは、もっと穏やかで、いろいろダメなところもあるが、お互い良いところに気づき合い、許し合う。

「3」では、ダメだったり、ダメになったりした人の優れた点に気づくことがテーマの一編もあったが、「4」ではそこから先の展開がテーマになっている。 恋とか。


「その人と同じ目で見てみたい」という欲求。


コミックという表現方法の中で、魅力的な登場人物たちを得て、読者も巻き込まれて行く。
実に幸福な1時間を過ごせる。


しかし、実際の人生は、もっとエロで、グロで、バイオレンスなのだ。


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「海街ダイアリー3」を読む [読書]

吉田秋生の「海街ダイアリー3 陽のあたる坂道」を読む。


海街diary / 3 / 陽のあたる坂道 (flowers コミックス)

海街diary / 3 / 陽のあたる坂道 (flowers コミックス)

  • 作者: 吉田 秋生
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/02/10
  • メディア: コミック



というか、一昨日の昼休みに買ったのに、やっと読めた。

稲葉振一郎先生によると、「同世代のまんが読みはみんな読んでるっぽい」らしい。
前にも書いたと思うが、吉田秋生は新人で登場しとときからの付き合い(自慢げな私)。
白泉社系同時代の漫画誌(すまない少女コミックだった)に描いていた先生方は、とうに大御所を過ぎて大学の先生だったりするのだが、吉田秋生はまだ、いい感じで描いている。 というか、より「いい感じ」になりつつあるのかもしれない。


四姉妹の長女「幸」は、シリーズ登場から気の強いお姉さんなのだが、前期吉田作品には無い感じの、なんだか柔らかさがある。
ほかの登場人物たちにも、いろいろな見方や生き方があり、思うように調整できない人間関係を、少し長めのスパンで見て「しょうがないよねー」と一人一人許してみる・・・。 というような「出口無し」感を味にしてしまう上手さにしびれる。

現実の世の中は、もっとスプラッターだったり、エロだったり、バイオレンスだったりするのが普通。 スカトロなんてのもあるし。
このくらいには、みんな大人で、それぞれ役回りを心得ていると良いよねー・・・と思って、ちとへこむ。 (以前は子供っぽい大人と書いていたぞ、自分)
今年になって、最高の45分だった。


今巻の表題作「陽のあたる坂道」の最後で、幸とすずが登る坂道。 ガチで登りたいと思った。
汗だらだらで(寒いだけか自分)。
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